台風の自由帳

旅の記録を中心に鉄道などの記事も上げていきます。

間が開きましたが、ヨーロッパ旅行記録の第二弾です。
 
前回の記事(入出国手続き)はこちら



今回の記事は、フランス編となり、下記の内容について書いていきます。
(時系列ではありません)

・マジノ線の訪問
・そこまでの移動手段
・フランス(ストラスブール~マジノ線周辺)の道路事情

まず、マジノ線の概要と訪問記録から記載します。

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マジノ線とは、第一次世界大戦でドイツに本土を侵略された経験から、フランスが大金を投じて国境に築いた要塞線です。結果、第二次世界大戦においては、防衛戦で活躍...はしませんでした。ただ、ドイツ軍が攻略を諦めるほどの抑止力はあり、ドイツ軍は独仏国境の攻略を諦め、中立国のベルギーから戦線を突破し、フランスを降伏させます。

その要塞線のうち、複数が軍事博物館として公開されているので、今回はそのうち一つを訪問しました。

入口で入場料と案内を聞いて(久々の海外で英語が全然わからない)、地下30mの要塞にエレベーターで降りていきます。

想像以上に長く、そして明るいです。
継戦能力を高めるには兵士にとって快適な環境を用意するのは必然ですが、当時からここまで明るかったのか、観光用にライトをより明るくしているのかは不明です。

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地下を散策すると、寝床、厨房、風呂、トイレ、手術室など、兵舎に必要なものは一通りそろっています。
その中で、フランスらしい一面として、ワインセラーが用意されていました。
酒は古今東西共通の娯楽であり、戦場でも変わりないのでしょう。

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居住エリアを一通り見た後は、先ほどの長い長い坑道を通り戦闘エリアの見学に向かいます。

その途中で輝度を弄って訪問前に想像していた明るさの写真を撮ってみました。
ちょっと暗くしすぎたかな。
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途中、近所の小学生?が授業で書いた絵のようなものが展示されていました。

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気を取り直して、戦闘エリアの見学へ

まずは、弾薬庫
弾薬は、上部のレールからクレーンで釣り上げて人力に依存せず楽々運べるようになっています。

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指令室
「SECRET」と記載された各砲塔の射線図や、要塞周辺の地形図が置いてあります。

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砲塔部分
砲弾の発射機構を説明する動画が展示されていますが、地下から陸軍の大砲らしい姿は全く感じず、どちらかというと海軍軍艦の砲塔に近い感じがします。

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他にもマジノ線には様々な工夫が凝らされていました。

非常脱出口は砂で埋めて置き、緊急時は底を抜くことによってハシゴで地上へ脱出できるように
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排水は要塞の位置がばれないように離れた位置まで地下水道を引いて排水口を設置

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電線は地下2mに埋設し、電力供給減は5マイル離れた位置の発電所

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といった感じで細かい工夫も含めそもそもどこに要塞があるのか、すらわからないように設計されています。

その後、地上に戻って、地上から砲塔を観察、のどかな風景ですが、第一次世界大戦によってドイツ領からフランス領になり、戦場となって荒れ果てた場所です。
今でこそ両国は同盟国として通貨まで統一、国境も無い平和な関係ですが、過去には凄惨な戦争を二度も経験しています。太平洋戦争を繰り広げたのちに同盟国となっている日米に近いかもしれませんが、平和とはどのようにして維持する必要があるのか、を考えるきっかけになると幸いです。

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ここからはマジノ線そのものの話は終わり、マジノ線へのアクセスについて説明します。

マジノ線の公開は複数の箇所でされていますが、今回はこちらを訪問しました。
特にここを選んだ理由はありません。展示もおそらく大差ないと思うので旅程に合わせて好きな場所を選ぶといいと思います(どこもアクセスは似たり寄ったりですが)



マジノ線へのアクセス方法として今回採用した方法は、
ストラスブール駅からレンタカーで行く、という手段です。

今回レンタカーを選択した理由としては、公共交通機関が乏しい(もしくは情報収集能力が足りなかった)ためです。

鉄道利用についても調べましたが、最寄りの「Gare de Soultz-sous-Forêts」から3km以上あり、受付時間がかなり短いこと、鉄道の本数が少ないことを考えると現実的ではないと判断しました。

レンタカー屋は、Expedia経由でヨーロッパ大手のものを適当に予約、私はAT限定免許なので、AT車を指定しました。
レンタカーカウンターはストラスブール駅の南側から出てすぐの場所で、パスポート、国際免許証、日本の免許証、クレジットカードを要求されました。

出てきた車はシトロエンC3、わりとボロかったので最初は不安でした。

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運転席はこんな感じ、英語ナビは喋られてもわからないのでグーグルマップを利用しました。

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と、そんな感じで快適にドライブしつつマジノ線へ行きました。
所要時間はgoogleと大差ない感じでした。

最後におまけでフランス(といってもアルザスだけですが)の体感道路事情について雑に書きなぐっておきます。

高速道路
制限速度は130,110,90,70km/hくらいで都市部に近いほど厳しくなります。
トラックは日本と同じくリミッターがあるのか右車線をゆっくり走ります。
ドライバーの習性は、制限速度カツカツまで出しつつ追い抜きが終わったらすぐに走行車線に戻る。車間距離は取らない、といった車が多い印象です。

ストラスブールに戻る際に巻き込まれた渋滞
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一般道
制限速度は80km/h、街中では50km/hですが、特に制限速度を示す看板はありません。
街の出入り口には赤枠で町の名前が書かれた看板があり、そこから50km/h制限となるようです。
だた、郊外の道路は道幅が狭い割に制限速度は80km/hとかなり高く、日本だと制限40や50になるような道も含まれています。フランス人は躊躇なく80上限で走り続けます。

ガソリン
今回は走行距離が短かったため、最後の一度だけしか給油をしていませんが、2€/Lと日本と比べて非常に割高です。諦めましょう。

高速料金
ETCに近いシステムは整備されているようですが、よくわからないので一般レーンで支払っていました。VISAタッチでの支払いに対応しています。


今回の記事はここまでになります。
読んでいただきありがとうございます。良い旅を

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"アルザスの目"の異名を持つ「オバール城」

このGWにドイツ・フランス旅行へ行っていました

本記事では実体験をもとに、出入国手続き及びそれに関する準備について書いていきます。

1.日本出国時

まず、日本出国時の手続きについてですが、渡航先によって異なるので、各国政府機関で情報を確認してください。
日本語が良ければ日本大使館HPがおすすめです。

今回はドイツへの旅行ですので、ドイツの規定が適用されます。
成田空港でのチェックイン時にドイツ入国に際し必要な

・パスポート
・ワクチン接種証明書

を航空会社(カタール航空)によって確認されました。アプリ版でも特に問題ありませんでした。

航空会社によるワクチン接種証明書の確認後は、通常通りの出国手続きです。

2.ドイツ入国

次に、ドイツ入国時ですが、特にコロナ関係で特別なことはありませんでした。
入国時に
・パスポート
・復路の航空券
・ホテルの予約
・現金orクレジットカード
の提示を要求されました。

ワクチン接種証明書は出発時の航空会社カウンター以外では見せていません。

3.ドイツ出国

航空会社のチェックインカウンターで
・パスポート
・陰性証明書
の提示が必要でした。接種証明書は無くても隔離を受けるだけで入国拒否ではないからか、確認されませんでした。
出国時はパスポート見せてゲートを通過するだけ、特に何もありません。

陰性証明の取得について、今回は、フランクフルト空港内で検査を受けることが可能な、EcoCareを利用しました。
日本への渡航の際は"Travel Covid-19 Certificate for Japan"を選択することで、検査結果に厚生労働省指定フォーマットの陰性証明が付いてきます。在独日本大使館HPにも、厚生労働省フォーマット対応と明記されているので安心です。

検査場は、空港ターミナルではなく、長距離列車駅の近くにあります。
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検体採取は空いている日だったので5分足らずで終了、
結果も24時間以内のプランですが12時間足らずで届きました。


4.日本入国

日本入国、これがいろいろと面倒でした。

ファストトラックを利用するために、帰国前にMySOSアプリをインストールして、各種情報を登録します。必要事項は下記の通り。
・質問への回答(滞在国や入国後の待機場所、症状の有無など)
・誓約書
・接種証明書
・陰性証明書
すべて登録して、確認済になると下のように画面が緑になります。(最初は赤、最後に登録した陰性証明書の受理前は黄色でした)

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日本に入国すると、まずは抗原検査の検体採取をすることになります。
今回は成田空港第二ターミナルに到着、サテライトターミナルを検疫エリアとして使用しているため、まずはそこまでひたすら歩きます。

サテライトに到着すると、パスポートを提示して検体採取用試験管を受け取ります。

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2Fへ下り、試験管に唾を吐いて提出。
その後、接種証明書や陰性証明書などの提示が求められるはずですが、MySOSが緑だと画面を見せるだけでほぼ終わります。4回くらい画面を提示した気がしますが、どれがどの証明書の確認かわからないくらいスムーズです。

その後2Fの入国審査の手前で抗原検査の結果が出るまで待機、今回は1時間ちょっと待ちました。
早い場合は30分ほど、遅い場合は5時間以上かかるらしいです。

抗原検査の結果が出た後は、通常時と同様に入国審査、手荷物受取、税関を抜けて、到着ロビーへ。


以上、出入国審査の流れです。
日本入国以外はコロナ前の旅行と大差ないくらいには簡単でした。

※本記事は5/6時点の情報であり、今後変化する可能性があります。必ず各自で公的機関のホームページを確認してください。


久々に海外旅行に行きたい!

と、いうわけで帰国時の隔離が緩和されたので個人的に行けるかどうかを調べてみました。
※2022年3月現在、今後情勢の変化に伴い必要事項が変更となる可能性があります。



今回はいろいろあってカタール航空のバウチャーが余ってるのでドイツに行く、ということにします。
バウチャーの経緯は↓の記事を読んでください。




1.日本出国&ドイツ入国
まずは出国してドイツに行くのに何が必要か、を確認していきます。

まあ、在独日本大使館に全部書いてるんですけどね。

早見表を引用すると、
質問①渡航目的?
→観光目的
質問③ワクチン接種証明書を持っているか?
→持っている

という条件なので入国にはワクチン接種証明書があればいいですね。
余裕ですね。マイナンバーカードとスマホだけで証明書は作れますし。


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2.ドイツ出国&日本帰国
こっちがなかなかに厄介です。

先日、日本入国時の隔離措置が緩和(下図参照)され、ワクチン3回目接種済みであれば、
隔離が緩和、空港から自宅への公共交通機関利用も認められるようになりました。
証明書は先述の通りマイナンバーカードとスマホで作れるので余裕です。

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となると次に問題になってくるのは「指定国・地域」ってどこやねん。ということですが、

3/9時点での「指定国・地域」は

イラク、イラン、インド全土、インドネシア、エジプト、韓国、サウジアラビア、シンガポール、スリランカ、トルコ、 ネパール、パキスタン、ベトナム、ミャンマー、モンゴル、ヨルダン、ロシア全土 
pdf(R4.3.9時点)

ヨーロッパやアメリカ、タイなんかは特に問題ないですね。
(台湾とかも問題ないですが台湾に入国するのが厳しすぎる)
3回目が未接種でも「指定国・地域」以外であれば7日間の自宅待機でいいのでフルリモートの企業勤務だったり学生だったりすればなんとかなるでしょう。

本題に戻って、
本措置で「帰国に際しての隔離」は免除される場合はあるのですが、依然として帰国に際して必要な書類が存在しています。



まずは、「陰性証明書」です。
正直こいつが(多分)一番面倒です。
全文引用
「検疫所へ「出国前72時間以内の検査証明書」の提出が必要です。「出国前72時間以内の検査証明書」が提出できない場合、検疫法に基づき、日本への上陸が認められないことになります。」
要するにPCR陰性じゃなければ入国拒否です。(おそらく出国便で搭乗拒否でしょうが)
さらに、日本指定の様式じゃないとだめらしいです。検査証明書.pdf

となると当然海外で陰性証明書を発行する必要があるのですが、海外なので日本語は通じませんし、国民皆保険もありません。
ちょっとだけ調べてみたのですが、HISがPCR検査+陰性証明書をパッケージでやっているみたいです。170ユーロ、予約した瞬間からキャンセル料100%と足元見られまくり。でも一番予約が楽なのはこれな気がします。
3/31までしか設定が無いのですが。他にロンドンとかでもやってるのでダメそうなら復路の出発地を変えようかな...



別にHISで受ける必要もないので気合で英語を読んで厚生労働省指定のフォーマットで書いてもらうこともできます。
在独日本大使館のサイトに日本様式対応の検査場がいろいろ書いています。
フランクフルト空港内でも受けれるのは便利そうですね。




陰性証明書さえ出してしまえば、あとは
・誓約書
隔離場所から脱走とかしません、ってやつ。これは書くだけですね、そもそも国を選べば隔離免除ですが
・COCOAのインストール、健康居所確認アプリ(MySOS)のインストール
スマホにインストールするだけです、特に問題なし
・質問票
電話番号とかメールアドレスとか滞在国を書くみたいです、上記MySOSアプリからやってると帰国時の手続きが楽になるっぽいです
・ワクチン接種証明書
無くてもいいですが隔離免除のために必要ですね、出国の時にも必要なので忘れることはあり得ないですが海外で無くさないように気を付けないといけませんね(笑)私はフィンランドでSIMカードを捨てた前科があるので。

3.ドイツ国内での移動
公共交通とかでFFP2適合のマスクが無いと50ユーロの罰金があるらしいです。
買ってから渡航しましょう。

以上、日本からドイツに旅行するなら?という話で必要なものを整理してみました。

状況は常に変わっているので各自でしっかり大使館なり外務省なりの公的機関のホームページなどで調べて楽しく安全に海外旅行に行きましょう。3/1は開国記念日です。

良い旅を。

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